あらしのまえの

しずけさって　こんな　かんじで

わしつの　しょうじに　みどりのかげ

ぼんやり　うつって　よき　ふぜい

ほんの　すこおし　ゆれていて

のわきの　ちかづき　かんじさせ

ここに　とっぷう　ふいたなら

たおれちゃうやも　しれません

ことしの　なつに　さよならを

そういう　ことやも　しれません

じいっと　こらえて　やりすごす

そういう　ことやも　しれません

どうか　ひがいの　すくなきことを

ねがう　ことしか　できないけれど

とどかぬ　ねがいも　あることを

ざんねん　ながら　しっていて

みどりの　かげを　じっと　みて

しぜんの　ちからに　いふを　みて

ちつぽけな　おのれのちから　のわきかぜ

　　　　　　　　　　　　　　　東風

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